湯シャンの嘘
湯シャンは賛否が大きく分かれているため、どの情報が本当なのか調べている人は多いと思います。
湯シャンを推奨している人が良く言うのが「頭皮環境が改善される」です。
湯シャンの効果については下記で解説しています。
しかし、そもそも頭皮環境が改善されるとは言い切れない理由について解説します。
頭皮環境が改善すると言い切るのはデマ
湯シャンにして変わる事は「シャンプー剤を使わなくなる」ことです。
そのため、湯シャンで頭皮環境が改善するのであれば、シャンプー剤が頭皮にとって悪いということになります。
シャンプー剤による頭皮トラブルは下記などがあげられます。
頭皮には保湿や保護の目的で、毛穴から常に皮脂(ひし)が分泌されています。
洗髪で必要以上に落としすぎてしまうと、頭皮の乾燥に繋がります。
また、含まれる界面活性剤(洗浄成分)や防腐剤などの成分がアレルギーの人は、頭皮にかぶれなどを引き起こします。
しかし、これらはあくまで「そういった場合がある」というだけで、シャンプー剤を使っても問題ない人の方が多いです。
大勢の人が頭皮トラブルを起こすのであれば、そんな危険な成分を国は認めないからです。
化粧品の原料は、それに含有される不純物等も含め、感染のおそれがある物を含む等その使用によって保健衛生上の危険を生じるおそれがある物であってはならない。
出典元:化粧品基準-厚生労働省
もちろん、シャンプー成分が合わずに頭皮トラブルが起きてしまった人は、湯シャンにすることで改善する可能性があります。
しかし、それは「湯シャンにしたから」ではなく「特定のシャンプー剤を辞めたから」です。
シャンプー剤は種類によって内容成分が大きく異なるため、別の商品に変えることで頭皮環境が改善することも十分ありえます。
皮脂分泌が改善するとは言えない科学的根拠となる論文
シャンプーで洗うと必要な皮脂を取り除きすぎてしまい、補おうとして過剰に分泌されると説明する人は多いです。
これが本当であれば、シャンプー剤で洗う頻度が高くなるほど皮脂の分泌量や分泌速度が上がると言うことになります。
しかし、それを否定する論文があります。
シャンプー剤が髪の脂質(皮脂)にどのような影響を与えるかを調べた研究です。
Variation of the frequency of shampooing from once to three times weekly had no significant effect on the rate of re-fatting of hair when two anionic surfactants in commercial shampoo formulations were investigated,
【Google翻訳】市販のシャンプー配合物中の2つの陰イオン界面活性剤を調べた場合、シャンプーの頻度を週に1回から3回まで変化させても、髪の再ファッティング率に有意な影響はありませんでした。
出典元:Hair lipid and surfactants. Extraction of lipid by surfactants and lack of effect of shampooing on rate of re-fatting of hair-Pubmed
シャンプー頻度を変えても、洗い落としてから髪に再び脂質(皮脂)が補充されるまでに違いはなかったようです。
これがシャンプー剤で洗っても、皮脂分泌量は増えないというエビデンスになります。
ただ、これはあくまで皮脂分泌の話で、頭皮や髪にある状態の皮脂量に関しては湯シャンの方が多く残るのは確かです。
そのため、頭皮が乾燥しやすいのに毎日シャンプーしている人は、湯シャンの日を設けることで改善できる可能性はあります。
湯シャンをやめてほしい人に見せたいエビデンス
湯シャンをしている人は、シャンプー剤での洗いすぎを懸念している人が多いと思います。
アジア人を対象に、シャンプー頻度が頭皮や髪にどのような影響を与えるのかを研究した論文を紹介します。
疫学研究と治療研究として2つの実験を同時に行い、適切なシャンプー頻度を調べたようです。
Two different studies led to the same conclusion: higher wash frequency is both beneficial and more preferred to lower wash frequency among the Asian populations studied. Concerns related to “overcleaning” were unfounded both objectively and subjectively.
【Google翻訳】2つの異なる研究が同じ結論を導きました:研究されたアジアの集団の間で、より高い洗浄頻度は有益であり、より低い洗浄頻度よりも好ましいです。「オーバークリーニング」に関連する懸念は、客観的にも主観的にも根拠がありませんでした。
出典元:The Impact of Shampoo Wash Frequency on Scalp and Hair Conditions – PubMed
疫学研究では週5~6回の洗髪、治療研究では毎日洗ったほうが良いという結果になったようです。
毎日シャンプーで洗髪しても問題ないというエビデンスになります。
脂性肌やインナードライの人には湯シャンが良いは嘘
湯シャンで皮脂分泌が改善するとは言えない以上、やみくもに皮脂量が多い人に湯シャンを推奨するのは間違いです。
そもそも、頭皮の皮脂量が多い状態のときに湯シャンにすると、過剰になることで頭皮トラブルを起こす可能性が高いです。
また、脂性肌と間違えやすい「インナードライ」と呼ばれる肌質の人がいます。
皮脂が多いのに肌の水分量が少なく、隠れ乾燥肌とも呼ばれます。
インナードライの人は洗髪後に乾燥しやすいです。
そのため、湯シャンが効果的と思いがちですが、そうとは言えません。
皮脂が多いのに湯シャンにして洗浄力を弱めてしまうと、過剰になることで脱毛や白髪に繋がる事があります。
そのため、インナードライで頭皮がベタつく人は、シャンプー剤で洗った後に保湿ケアをすべきです。
どうしてもシャンプー剤を使いなくない人には、「シャワーヘッド ミラブルzero 」をおすすめします。
自宅のシャワーを、洗浄力に優れた「ウルトラファインバブル(0.001mm未満の泡)」に変える事ができます。
毛穴深くに届くことで時間が経っても水分量が持続しやすく、肌の保湿効果も期待できます。
値段は高めですが、肌や髪への効果と節水効率を考えればお買い得です。
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正しい湯シャンのやり方については、下記で詳しく解説しています。
続けた結果の良い所だけを見てはいけない
湯シャンをやってみたという情報を発信している人は多く、続けた結果は人によって大きく異なります。
- 抜け毛
- かゆみ
- フケ
これらが改善したという人もいれば、悪化したという人もいます。
また、湯シャンにして皮脂や汗などの汚れが残ることが原因でニオイが増加し、臭いと感じる人が多いようです。
湯シャンに興味がある人がやってしまいがちなのが「良い結果が出た人」だけを見てしまうという事です。
改善効果が出た人が嘘をついていると言っている訳ではなく、悪化した人がいる事も忘れてはいけません。
他の人には最高でも自分には良くないこともある
頭皮や髪の状態は、人それぞれ違います。
そのため、「湯シャンで改善した人がいるから自分もやる」というのは間違いです。
頭皮や髪にトラブルが起きていたとしても、原因として考えられる要素はたくさんあります。
- 加齢
- 季節
- 食べ物
- 睡眠
そのため、原因がシャンプーではなかった場合、湯シャンで皮脂や汚れが増えることで頭皮環境が悪化する場合もあります。
シャンプー剤が原因となっているかは、お風呂をあがったあとに下記の症状があるかが目安です。
もし今のシャンプー剤で上記症状がある場合、湯シャンの日を設けたりシャンプー剤を見直した方が良いです。
また、こういった症状の人にとても適しているのが「ミノン薬用ヘアシャンプー」です。
フケ・かゆみを予防する有効成分が含まれており、洗浄力がマイルドなため乾燥しやすい敏感肌向けのシャンプー剤になります。
とても低刺激でアレルギーになりうる原因物質を極力カットして作られています。
値段も安く、コスパがいいアミノ酸系シャンプーとして人気が高いです。
また、シャンプー後は乾燥しているのに、だんだんベタついてくるような人はインナードライの可能性があります。
インナードライの場合は、湯シャンにするよりもシャンプーで洗髪してから保湿ケアするのがおすすめです。
他の人の湯シャンを続けた結果を見るよりも、こういった自分の状態を知ることの方が重要です。
まとめ
湯シャンで頭皮環境が改善すると言い切ってしまう人は、嘘をついています。
シャンプー剤の成分で頭皮トラブルを起こす人は少なく、シャンプー頻度と皮脂分泌は関係がないという科学的根拠があるためです。
また、他の人の「湯シャンを続けた結果」を見る時は、良い結果が出た人だけでなく悪化した人の結果も見てください。
改善効果が出るのは、シャンプー剤が原因で頭皮トラブルを起こしている人だけです。