湯シャンのやり方
お湯だけで洗うと言っても、ただ単にシャンプー剤を使わないだけでいいのか気になっている人は多いと思います。
湯シャンの効果については、下記でまとめて解説しています。
続けた結果、ひどい目に合わないために
湯シャンをする場合、一番注意しなければいけないのが頭皮の皮脂量です。
皮脂は適量であれば頭皮や髪の表面を膜のように覆い、保湿効果や外部ダメージを軽減する働きがあります。
しかし、多かったり少なかったりすると、様々な頭皮トラブルの原因になります。
皮脂は油分なので水を弾き、湯シャンだけでは洗髪後も残りやすいです。
そのため、「皮脂分泌量が多い人」「頭皮の皮脂量が多い時」は湯シャンをすべきではありません。
過剰な状態が続くことで、薄毛や白髪に繋がる可能性もあるからです。
女性は加齢によって皮脂分泌量が低下していくため、男性より女性の方が向いていると言えます。
また、シャンプー剤のせいで皮脂が過剰分泌されると説明する人がいますが、それを否定する論文があります。
また、整髪料を付けている人も、湯シャンをすべきではありません。
油分が多く含まれており、湯シャンだけで完璧に洗い落とすことが難しいからです。
男性でもブラッシングは必須
ブラッシングすると頭皮や髪についた汚れが浮くことで、効率よく洗い落とせるようになります。
男女問わずシャンプー剤による洗髪でも推奨されていますが、洗浄力が弱い湯シャンでは必須です。
男性で髪が短くても、洗髪前のブラッシングは行うべきです。
クッション性のあるブラシで正しく行えば、頭皮の血行促進効果も期待できます。
ブラッシングは頭皮マッサージも兼ねているため、「【アヴェダ】パドルブラシ 」がおすすめです。
パドルブラシはブラシ部分の根元に空気穴があり、圧をかけると空気が抜けてクッション性が高いのが特徴です。
アヴェダのパドルブラシは1983年に本国で発売されてから、今なお大人気のロングセラー商品になります。
以下はアヴェダ公式が解説しているブラッシングと頭皮マッサージのやり方です。
シャワーの温度は皮脂量で決める
融点(個体から液体に変わる温度)の関係上、シャワーの温度が高いほど皮脂を洗い落としやすくなります。
よく38度くらいが目安と言われていますが、自分の皮脂量によって調節する事をおすすめします。
温度を高くしてもベタつく人は、湯シャンではなくシャンプー剤で洗髪すべきです。
皮脂が多くベタついている状態は、ニオイも強くなっているからです。
また、43度以上にすると、痛みや火傷してしまう可能性があります。
There is clear evidence that the perception of pain in adult human skin occurs just above 43°C. When the basal layer of the epidermis reaches 44°C, burn injury occurs.
【Google翻訳】成人の皮膚の痛みの知覚が43°Cのすぐ上で発生するという明確な証拠があります。表皮の基底層が44°Cに達すると、火傷が発生します。
出典元:A review of the evidence for threshold of burn injury – PubMed
これは、現在ある火傷のエビデンスをまとめた論文です。
ただ蛇口の温度調節は多少ずれるため、よく赤ピンがついている40度までにしておくのが無難です。
皮脂量は季節や運動量などで変化するため、日によって適したシャワー温度は異なります。
過剰な状態になるとフケやかゆみが増加します。
時間ではなく往復回数を目安に洗う
皮脂や汚れを落とせるかは、洗髪時間の影響が大きいです。
しかし、目安の時間を決めたとしても、タイマーで計ったり頭の中で数えるのは面倒だと思います。
そのため、前髪から襟足までを洗髪した、往復回数を目安にする方法がおすすめです。
湯シャンでは洗浄力が落ちるため、時間かけて入念に洗う必要があります。
また、しっかり汚れを落とすため「シャワーヘッド ミラブルzero 」がおすすめです。
自宅のシャワーを、洗浄力に優れた超微細な気泡「ウルトラファインバブル」に変える事ができます。
値段は高めですが、いつもの洗髪や洗顔への効果を考えればコスパは良いです。
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トリートメントやコンディショナーは必要か
皮脂は髪にも行き渡り、保湿する効果があります。
そのため、基本的にはトリートメントやコンディショナーは必要ありません。
しかし、湯シャンにして皮脂量が増えているはずのに、髪がパサついてしまう場合があります。
それは、髪のCMCが減少している事が原因です。
CMCはダメージにとても弱く、減少すると皮脂が毛先などに行き渡りづらくなってしまいます。
湯シャンでベタつく時に重曹水が紹介されている事がありますが、CMCが減少してしまうので辞めた方が良いです。
重曹水で傷む仕組みについては、下記で詳しく解説しています。
また、CMCが減少すると水分や油分を保てなくなり、髪がパサつきます。
塗れるときしむため、洗髪時に摩擦ダメージを受けやすいです。
シャンプー剤を使えば、指通りを良くする成分や泡によって摩擦が軽減されます。
しかし、湯シャンではそれができないため、洗髪時に髪同士の摩擦ダメージでさらに傷みやすいです。
これらには指通りをよくする成分が含まれているため、洗髪時の摩擦を抑えることができます。
ただ、吸着性や殺菌性があるカチオン界面活性剤が含まれているため、頭皮にあまり付けない方が良いです。
湯シャンでしっかり洗う前に、髪の中間から毛先につけて洗い落としておく事をおすすめします。
また、これをする事により、髪のパサつきも抑えられます。
できるだけ素早く乾かす
人の皮膚には常在菌がいます。
頭皮や髪が濡れた状態を放置してしまうと、湿気を好む常在菌が繁殖してしまいます。
増加すると皮膚への刺激になり頭皮トラブルを起こす可能性があるため、素早く乾かすのは必須です。
頻度は毎日すると決めず、ベタついている時はシャンプー剤
湯シャンの始めたては皮脂が多くなり、我慢して続ければ治まると説明されている事があります。
しかし、湯シャンで皮脂分泌量が低下するという根拠はありません。
そのため、ベタついているのに湯シャンを続けるのは間違いです。
湯シャンをする人の中には、シャンプーの洗いすぎを懸念している人も居るかと思います。
しかし、毎日シャンプーした方が良いという結果になった研究論文があります。
参考:The Impact of Shampoo Wash Frequency on Scalp and Hair Conditions – PubMed
また、シャンプー剤は種類によって洗浄力や刺激性が大きく異なるため、自分の頭皮にあった物を選ぶ必要があります。
湯シャンを視野に入れている乾燥肌の人には「ミノン薬用ヘアシャンプー」がおすすめです。
とても低刺激なのが特徴で、アレルギーになりうる原因物質を極力カットして作られています。
また、フケ・かゆみを予防する有効成分も含まれているうえ低価格なため、とても人気が高いシャンプー剤です。
まとめ
「皮脂分泌量が多い人」「頭皮の皮脂量が多い時」は湯シャンをすべきではありません。
シャワーの温度は頭皮の状態にあわせて調整する事が大切です。
湯シャンをしても髪がパサつく人は、髪が傷んでいます。
その状態では洗髪時に髪がきしみやすく、摩擦ダメージを受けやすいです。
その対策として、しっかり洗う前にトリートメントかコンディショナーをつけておく事をおすすめします。