白髪を黒髪に戻す食べ物
本格的に白髪が気になりだし、食生活を見直そうとする人は多いと思います。
白髪に効くような、食べ物や飲み物を探しているのではないでしょうか。
白髪とは、髪色(メラニン)を作る細胞に不具合がおき、色が付かないまま生えた髪の毛の事です。
この不具合のパターンは複数存在するうえ、原因も様々です。
そして、白髪原因を完璧に特定することは出来ません。
複数の原因が重なっていたり、そもそも黒髪に戻すことができない状態も存在します。
そのため、食べ物を変えたとしても、必ず白髪が改善されるという訳ではありません。
とは言え、白髪の予防や改善するためには、考えられる原因すべてにアプローチしていく必要があります。
その1つとして、食生活を見直す事は大切なことです。
黒髪の維持に必要な栄養素
メラニン(髪色)を作る細胞が正常に働くためには、下記の栄養素がとくに重要です。
チロシン(アミノ酸)がチロシナーゼの働きによって、メラニンに変化します。
このチロシナーゼを活性化させるためには、銅が必要です。
チロシンや銅が不足してしまえば、年齢関係なく白髪になります。
しかし、白髪だらけの子供が少ないことから分かるよう、これらは通常不足しない栄養素です。
3つ上げた栄養素の中で、一番気にすべきは抗酸化物質です。
ストレスや紫外線を浴びると体内に活性酸素が増加し、細胞を酸化(劣化)させてしまう事があります。
活性酸素を減らすため、体内では対抗して抗酸化酵素が生成されます。
抗酸化酵素の生成量は30代から減っていき、これが老化で白髪が増えていく原因の1つです。
この抗酸化酵素を助けたり、似た働きをするのが抗酸化物質(抗酸化作用がある栄養素)です。
厚生労働省のデータによると、日本人は抗酸化物質であるビタミンや亜鉛などが不足しています。
参考:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
ビタミン類などの抗酸化物質は、緑黄色野菜やフルーツから摂取できます。
注意点として、サプリメントで抗酸化物質を摂取しても効果は証明されていません。
その辺りについては下記で解説しています。
ホンマでっかTVで紹介されたヤーバサンタ
さんまさんが司会を務め、専門家・評論家の方が情報発信する「ホンマでっかTV」というテレビ番組があります。
そこで、白髪に効く可能性がある食べ物として、ヤーバサンタが紹介されている回がありました。
ヤーバサンタとは、アメリカ西海岸に生息する植物で「聖なるハーブ」と呼ばれているそうです。
ヤーバサンタは飲み物のハーブティーとして販売されていたりします。
解説していたのは桐蔭横浜大学-法学部講師の青木仁美先生です。
白髪に効く根拠として、ヤーバサンタがメラニン生成に与える影響について研究した論文があります。
白髪が改善したという研究論文
ヤーバサンタは細かく分けると10種類ほど存在し、それぞれ栄養成分が異なります。
研究したのは「Eriodictyon angustifolium(Ea)」と「Eriodictyon californicum(Ec)」という2種です。
それぞれの抽出物を用いて、白髪との関係性を研究したようです。
Application of the extracts to subjects who had grey beards demonstrated a reduced number of grey beard hair per year specifically with the E. angustifolium extract. A significant decrease in grey head hair was also observed after application of E. angustifolium extract.
【Google翻訳】灰色のあごひげを生やした被験者への抽出物の適用は、特にE. angustifolium抽出物で、年間の灰色のあごひげの数の減少を示しました。E. angustifolium抽出物の適用後、白髪の有意な減少も観察されました。
出典元:Eriodictyon angustifolium extract, but not Eriodictyon californicum extract, reduces human hair greying – PubMed
そして、EaとEcを比較した結果、フラボノイドの一種「ステルビン」という成分の量に大きな違いがあったようです。
そのため、ヤーバサンタ(特にEa)に含まれるステルビンが白髪の予防や改善に効く可能性があるとまとめています。
他にも、ヤーバサンタに含まれるルテオリンという成分も、メラニン生成に影響を与えるという研究論文があります。
損傷した頭皮にルテオリンなどを塗布し、状態を調べた研究です。
Flavonoids with two OH groups in the B-ring, such as sterubin, luteolin, and hydroxygenkwanin, showed promising effects in regenerating black pigmented hairs,
【Google翻訳】ステルビン、ルテオリン、ヒドロキシゲンクワニンなど、Bリングに2つのOH基を持つフラボノイドは、黒い色素のある髪の再生に有望な効果を示しました。
出典元:Flavonoids with Two OH Groups in the B-Ring Promote Pigmented Hair Regeneration – PubMed
ステルビンはヤーバサンタ独自の成分のようです。
ルテオリンはピーマンや青じそなど、他の食べ物にも含まれています。
最強食材は赤ピーマン
ヤーバサンタに含まれる成分のうち、ルテオリンであれば他の食べ物から摂取することが可能です。
また、上でも解説した通り、白髪対策としてビタミンなどの抗酸化物質も取るべき栄養素です。
ルテオリンについては、10~12月のピーマンに多く含まれているという研究結果があります。
参考:ピーマンを主とした市販野菜類のフラボノイド含有量における季節変動
また、強い抗酸化作用があるビタミンEやビタミンCを豊富に含んでいます。
赤ピーマンは緑ピーマンを完熟させたもので、比較するとビタミンなどの栄養価は数倍です。
白髪が増える食べ物はない
副作用などを含め、直接的に白髪が増えるような食べ物はありません。
しかし、食べ物によっては他の栄養吸収を阻害し、結果的に白髪が増えることに繋がる能性はあります。
鉄は血液を作るために必要で、亜鉛は髪や皮膚の生成に欠かせません。
また、脂っこい食べ物で胃もたれを起こせば、消化吸収の効率が悪くなります。
食べ合わせや食事バランスによって、間接的に白髪に繋がる可能性があるという事です。
白髪の予防や改善したいのであれば、栄養バランスを考えた食事が大切になります。
まとめ
ヤーバサンタが白髪に効く可能性があるという研究論文があります。
日本ではハーブティーとして、ヤーバサンタを入手することが可能です。
また、白髪に対しての最強食材は赤ピーマンです。
強い抗酸化作用があるビタミンE、Cや、ヤーバサンタにも含まれるルテオリンを摂取することができます。